各地で相次ぐ住宅を狙った広域強盗事件を受け、防犯意識が高まっている。弊社への問い合わせも増加しており、あらためて「防犯」をいつも意識しておくことが重要であることを認識した。
この事件の恐ろしさは、個人情報や現場の下見などで念入りに調査したうえで住人が在宅しているときに押し入り「在宅者に危害を加え、金品を奪う」ことだ。
闇名簿
先日、NHKの番組関連で個人情報をどのように集めるか「闇名簿」に関する記事を読んだ。
強盗事件では、この「闇名簿」を使って「侵入するターゲット」を選んでいたとみられる。
氏名や住所、年齢、職業とそこまでは基本情報でそこからさらに・・・
「タンス預金の有無」「資産情報」「家族構成」など通常知られるはずのない情報までがあったという。
このようなプライベートな情報はどうやって収集するのか、とても参考になる記事であったので紹介したい。
名簿から
以前からよく聞くこととしては、同窓会名簿や社員名簿、町内会名簿の流出などがありますが、現在は巧妙な手口(話術)を使用して個人情報を聞き出すと専門家が述べている。
手口(話術)
アルバイトなどの一般人を使い電話で情報を聞き出す。(多くの場合、マニュアルが存在する)
■パターン①
「テレワークのアンケートを実施しています」という電話をかける。
「ご夫婦でコロナ禍で大変ですね」という質問をすると
「いや、私は主人に先立たれて一人暮らしなんですよ」という回答をする。
自分から「一人暮らし」を教えてしまった。
■パターン②
「老後2000万円問題というのがいま話題になっています。ところで、対策としてどのような内訳で資産をもたれていますか」とか「投資に回せるお金としたらどれくらいありますか」とか世間話を交え会話をしながら探る。
そして「100万円をいま、投資できますか」と質問
「え!」と驚くようであれば、100万円を高い金額とみている人、逆に「100万円ならどうにかなりそう」ということなら、100万円を安く見ている人(お金持ちの人)。
名簿などの基本情報から、次々に個人情報が書き加えられていきます。
自己開示
話術に関する記事を以前読んだことがあります。
短時間で相手の信頼を得るためには、「自分から自己開示」すること。
つまり、最初に自分から世間話を交えながらプライベートなこと(家族のこと、お金のことなど)をどんどん相手に話すことで
こんなに自分のことを話してくれる「この人は信頼できる」と錯覚する。
さらに「あなただけにお話ししている」や「お客様だけですよ」などのフレーズがでてくると信頼感はアップする。
自分は信頼されているんだなと感じます。
巧妙な話術で個人情報を探ります。
対策は
個人情報を求められてもすぐに教えない。
とは、わかっていても犯罪者の話術にかかると、いつの間にか個人情報を自分から教えてしまっているものです。警察の防犯紙などでよく掲げられるポイント
「電話でお金の話はすべて詐欺」
お金の話が話題に出たら気づくことが大事です。すぐに「電話を切る」
銀行や警察を名乗る電話の場合は、一度電話を切って相談することが大事。
アンケートなどで誘導されて個人情報を話さない(気づくこと)
アンケートは不用意に回答しないことです。
相談できる人がいない場合や不安な時は「警察相談ダイヤル#9110」に連絡しましょう。(緊急時以外に警察に相談したいときの電話窓口)